抹茶とは

抹茶とは?

「抹茶」について、皆さんはどのような印象をお持ちでしょうか?
抹茶の印象といえば、和服を着て、茶室で正座をして先生から出された抹茶を飲むという非常に格式の高い印象でした。

現在はコンビニやカフェでお菓子やラテなどにして飲むなど、非常にみじかな存在になりました。

みじかになったのは良いですが抹茶についてよくわからない方や、何となくは知っているが詳しく知らない方へ抹茶についての解説していきます。

抹茶の定義

2019年に出された、公益社団法人日本茶業中央協会の資料によると

碾茶(覆下栽培した茶葉を碾茶炉等で揉まずに乾燥したもの)を茶臼等で微粉末状に製造したもの

これだけだとふーんって感じですよね。ざっくりしすぎです。
でも、わかりやすいようにちゃんと注釈が付いています

抹茶(碾茶)については、緑茶表示適正化推進委員会が名称及び定義を検討するに当たり、以下の用語の内容を整理し意識統一したものである。

1 名称は抹茶とする。定義は、碾茶を茶臼等で微粉末状に製造したもの。


2 「碾茶」とは、摘採期前に棚施設等を利用して茶園をよしず、コモ、寒冷紗などの被覆資材で2~3週間程度覆った「覆下茶園」から摘採した茶葉を蒸熱し、揉まないで碾茶炉等で乾燥させて製造したもの。
この用語は、次のものを含むものとする。

①覆下茶園には、新資材・簡易な被覆方法などの栽培管理技術など
② 碾茶炉等には、次に示す機能を備えた非煉瓦製碾茶機など。

「碾茶炉」とは、広がった状態の茶葉(蒸葉)が、コンベア上に散布され、コンベアがトンネル状の乾燥室を通 過する間に、内部の輻射・伝熱と熱風で茶葉が加熱乾燥される装置。乾燥室内には、通常 3~5 段のコンベアが備えられている。 なお、碾茶炉等で揉まないで乾燥された秋碾茶、モガ茶等の原料茶葉は、食品加工用碾茶と称してもっぱら食品加工用原料に供されるものと理解する。


3 「茶臼」とは、碾茶を微粉末化して抹茶にするために用いる石臼をいう。

なお、茶臼等には、材料粉砕方法は問わないが石臼に準じた機能を備えているものを含む。

これでもなかなか聞きなれない言葉が多かったと思うので、用語については追加でリンクを貼って順次公開していきます。

概要

碾茶は覆いを被せて日光を遮断します。この理由は日光を遮断することによりお茶の旨み成分であるテアニンが日光を浴びて渋み成分である、カテキン類になることを防ぎ、日光を遮られた葉は少しでも光合成をしようと葉緑素を増やし、鮮やかな緑色になります。

このため、抹茶は渋みを抑えられ、旨味が強くなるので、粉末にしても苦くて飲めなくなることをはなくなります。碾茶はこの理由で覆いで日光を遮断する工程を辿った茶葉に限ると決められています。

モガ製と呼ばれる、生葉を蒸した後に葉打機、粗揉機を通し、その後に乾燥機で乾燥させたものを粉砕したものや、秋碾茶と呼ばれる9〜11月に露地で摘まれたものを揉まないで粉砕したものは加工用抹茶とはいっているけど、本来の意味では抹茶ではないといっています。

粉砕方法は石臼で挽くみたいに、練るようにすり潰したものが理想ですが、粉砕器で粉々に粉砕したものでも抹茶と名乗ってもいいよといっています。

要約すると抹茶の定義は覆いの下で育った茶葉を乾燥させて粉々にしたものが抹茶ですよー、ということです。

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